国際情勢

安保法案は米軍と共同して尖閣防衛することを念頭にしている

日本周辺海域の地理的状況

中国の上海、北京から太平洋を見ると、台湾~沖縄諸島~日本列島によって囲まれている。囲まれているといっても沖縄本島~宮古島間は約300km、宮古島~石垣島間は約130kmの距離がある。

しかし、これらの海峡は、陸上(沖縄本島、宮古島など)からの地対艦ミサイルの射程範囲(150km)であり、有事には簡単には通過できない。沖縄本島~宮古島間は約300kmと言っても水深1,000m以上の海峡部分は数十kmしかなく、潜水艦はその狭い海峡を通行するしかない。

中国の視点

北京、上海と言った中国の主要都市から太平洋に出るには沖縄周辺の海域を通過する必要がある。また中国沿岸の東シナ海は大陸棚で水深200m以下の浅い海だ。日本の自衛隊の対潜哨戒機(P3C、P-1)のソノブイは水深300mまでの潜水艦を探知できる。つまり日本側は東シナ海の中国潜水艦の行動をすべて探知しているのた。

中国の計画

東シナ海において日本の自衛隊は沖縄南西諸島から地対艦ミサイルの配備、潜水艦作戦において、有利な立場にある。中国がこの海域で有利になるには尖閣諸島にミサイル基地、航空基地、海軍基地を作るしかない。

中国にとって尖閣を領有することは、太平洋への自由な航行をする上で絶対に必要なことだ。

アメリカの立場

2012/9/17 パネッタ長官(当時)は、沖縄県・尖閣諸島をめぐって緊張する日中関係について「主権に関する紛争は、いずれの国の肩も持たない」と強調した。

2014/4/6 ヘーゲル長官は尖閣諸島について、日本の施政下にあり、日米安保条約第5条の適用対象との米政府の見解を改めて強調。「日本の施政権を損なおうとするような、いかなる一方的な力による行動 にも強く反対する」と語った。

一般的アメリカ人は無人島である尖閣諸島で中国が侵攻したとしても、米軍が単独で出動することには反対だ。もし、米軍が出撃するにしても、まず日本の自衛隊が前線で初期対応して、米軍はその支援をすべきという意見が多い。

なぜ安保法制が必要だったのか?

中国が尖閣諸島に侵攻した場合、まず日本の自衛隊が初期対応に当たり、米軍が支援する構造になる。その場合、中国軍が米軍を攻撃した場合、以前の安保法制では自衛隊は米軍を守るために中国軍を攻撃することができなかった。それが日米間で問題になっていたと思われる。

自衛隊の装備

自衛隊はV-22「オスプレイ」を17機、3,600億円で導入する。尖閣諸島防衛のための装備だ。さらに宮古島には600人程度の警備部隊配置、ミサイルの配備の予定。

国連憲章51条ですべての加盟国に集団的自衛権を認めている

「この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。」

憲法9条には集団的自衛権を禁止する条文はない

憲法9条2項

「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

条文を読む限り、憲法の条文では、自衛権を「個別自衛権」と「集団的自衛権」に分類していない。まして、「集団的自衛権」のみ禁止していると解釈することは、かなりの意訳のように思える。

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