国際情勢

IS(イスラミックステート)は、なぜ勢力拡大したのか?

IS(イスラミックステート)

IS(イスラミックステート)は単なる武装勢力以上の規模に急速に拡大した。なぜなのか?

オバマ政権の消極的態度

アメリカ国内ではアメリカ兵の人的損失が多く地上軍派遣に反対意見が多い。

オバマ大統領は、その反対票を取り込み2008年イラクから地上部隊撤退を選挙公約として当選した。

そのため、オバマ政権は中東への地上軍派遣をしない政策をとっている。

シリアの化学兵器使用でもアメリカは空爆しなかった

シリアのアサド政権は反政府勢力を弾圧し、化学兵器をも使用した疑いがある。それでも、オバマ大統領は、シリア空爆すら回避した。

このことからも、オバマ政権が中東に軍事介入することに消極的なことがわかる。

シェールオイル革命

シェールオイル革命により、アメリカの原油生産量は拡大し、石油を海外に輸出するまでになった。

そのため、アメリカにとって、中東の石油の優先順位が低くなったと考えられる。

シリアの混乱

IS(イスラミックステート)は、シリアのアサド政権と反政府勢力の戦いの間に、勢力を拡大。

また宗教的にはスンニ派とされ、シーア派との対立構造あり、さらに混乱を招いた。

アメリカのイラク統治の失敗

IS(イスラミックステート)はイラクの旧バース党の残党で、アメリカのイラク統治システムでは疎外されていた。

イラクを長年支配してきた旧バース党の関係者はIT、メディア戦略に長けている。また、各地の油田を確保し、その石油販売で資金と人材を世界から獲得することができた。

トルコの事情

トルコはクルド民族独立を恐れている。そのため、IS(イスラミックステート)がクルド人勢力を弱体化することに期待感があると考えられる。

オバマ政権の戦略

オバマ大統領はシリアの反政府勢力を支援しISに対抗させようとした。しかし、小火器のみの提供に止まり、ISより戦力が弱かった。

これは、アメリカの過去の失敗が影響していると考えられる。

過去の失敗を繰り返したくないアメリカ

1979年のイラン革命後、アメリカはイラン革命の中東への拡大を阻止するため、イラクのフセイン政権を軍事援助した。

その後、イラクはアメリカの与えた強大な軍事力で反米国になり、中東の不安定化の原因になった。

このことから、アメリカはISの対抗勢力である「自由シリア軍」に、重火器を提供していない。その結果、自由シリア軍はISとの戦闘では一進一退の状態になっている。

まとめ&補足

2016年はアメリカ大統領選挙の年で、大きな動きはないだろう。また、原油価格は1バレル=30ドル以下になっており、オバマ政権は引き続き、中東への軍事的な関与については消極的と思われる。

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