経済

楽天、楽天市場の成長鈍化か?

楽天の決算

楽天が2015/12の決算を発表した。

売上高    7,135億円(前年比+19%)
営業利益      946億円(前年比-11%)
国内EC(楽天市場、楽天トラベル)    2,846億円(前年比+8%)
国内流通総額 2兆7000億円(前年比+10%)
楽天カード会員数    1,200万人(利益640億円)

従来、楽天ECの金額は楽天市場だけだったが、2015年から楽天トラベルを含めるようになった。

結果、国内流通総額は2兆7000億円(前年比+10%)と好調のように見える。しかし楽天市場は成長は鈍化したと見るのが一般的だ。

楽天の弱点は物流か?

アマゾンやアスクル、ロハコ(ヤフーの連結子会社)は、自社で物流施設を持ち、宅配会社と大口契約をしているので、1個300円~400円程度の宅配費で送れる。

また国内に複数の物流拠点を持っているため、日本各地に速く配達できる。

楽天市場に出店している中小企業の場合、取扱量が少ないので、宅配コストが1個当たり500円~1000円程度になってる場合がある。

楽天物流の自社物流基地は千葉と兵庫の2ヵ所のみで、他社と比較すると、拠点数も少なく、また、出店企業の利用率は低いように思える。

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楽天市場の出店経費

楽天市場の出店経費「月額固定費用5万円」と「売上比例費用売上の3%」さらに「その他の経費」がかかる。

その他の経費とは楽天スーパーポイント分や、アフィリエイト経由分の費用、カード決済手数料などで、これらを合計すると売上の約10%程度となる。

つまり、楽天市場への出店経費は「5万円+売上の約10%」と計算できる。

ヤフーショップ出店料無料化で追い上げ

ヤフーは「ヤフーショッピング」の出店経費を無料化し、出店企業34万店を獲得した。一方の楽天市場の出店企業数は4万2000店にとどまる。

楽天の流通総額は2兆7000億円(楽天市場と楽天トラベルなど)に対してヤフーの流通総額(ヤフーオークション、ヤフーショッピング、アスクルなど)は1兆2000億円となっており、ヤフーの追い上げが激しい。

1店舗当たりの売上で比較

1店舗当たりの売上は楽天市場が平均年商5,000万円(平均月商418万円)、ヤフーショッピングが年商1000万円(2年前の推定値)と、楽天市場の方が圧倒的に売り上げが多い。

ヤフーの出店料は無料なので、参加したもののあまり稼働していない店舗も多いと思われる。

また楽天にはジョーシンなど家電量販店も出店し1社当たり50~100億円の売上を上げる企業があるため楽天の平均年商額が上がっていると考えられる。

楽天市場に出店してる中小企業の平均年商が5,000万円というわけではない。

ネットショップ大手3社の特徴

楽天市場は、食品に強い。しかし、中小企業の出店が多く業者によっては配達に5日~10日程度かかる場合がある。

アマゾンはPC、家電、日用品を大量仕入れ、大量販売してコスト安を実現している。製造型番のある、いわゆる「型番商品」に強い。最近は、アマゾンパントリーを導入し、単価の小さい日用品のまとめ買い需要を取り込む方針だ。

伏兵としては、リクルートが運営するネットショーピングモール「ボンパレモール」が注目される。店舗数も3000店まで増加している。

ヨドバシも当日配送を実現するなどして、ネット販売額は800億円と急成長している。

楽天 シンガポールなどから撤退

楽天は2016年2月、シンガポール、マレーシア、インドネシアのマーケットプレイス(ネットショッピングモール)事業から撤退する公表した。

楽天は、2012年から社内公用語を英語として、日本人同士も英語で会話するという。TOEICの平均スコアは526点から800点以上と向上している。(社内公用語英語化の構想は2010年)

しかし、海外拠点から撤退するという事態になった。英語の必要性は認めるが、日本の楽天市場の顧客層である主婦層が英語で買い物するとは思えない。

まとめ&補足

現在、楽天市場の流通総額は2兆円以上で国内で圧倒的だが、アマゾンやヤフーの追い上げが激しい。

特にアマゾンは送料無料の対象が多く、物流速度、物流コストの点で楽天は劣勢に立たされる可能性がある。

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