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三菱自動車 燃費不正問題 2015年11月に開発部長諭旨退職

三菱自動車の燃費不正問題は2016年4月20日に公表された。公表の契機は、2015年11月、日産が三菱自動車の開発した軽自動車の燃費試験を実施したことだった。三菱車の走行抵抗値が国土交通省に提出された数値と明らかな開きがあったため、両社で調査を開始、4月に不正が分かったとされる。

2015年11月の三菱自、開発部長諭旨退職

日産が三菱車の燃費試験を実施した2015年11月、三菱自のSUV「RVR」のフルモデルチェンジの開発部長が諭旨退職になっている。

三菱自広報は「燃費や二酸化炭素と言った目標達成が難しくなった」さらに、上司に対して開発段階の目標達成見込みやリスクを正確に報告しなかったという。

やはり、燃費不正は軽以外にもあったのか?

この発表当時は、新車開発の遅れの責任をとって開発担当部長が退職に追い込まれたということで、厳しすぎるとの印象があった。しかし、今から考えると新車の燃費が開発目標に達成せず、その状況を上司に報告しなかったというのは、一連の三菱の軽自動車の燃費不正と同じ構造だ。

1991年から法令と異なるデータを計測

2016年4月26日、三菱自動車は「燃費試験用データの不正問題に関する社内調査の結果を国土交通省に報告するとともに、1991年から25年間にわたり法令と異なる方法でデータを計測していた」と発表した。

燃費不正の手法

国土交通省の燃費試験は、10・15モードあるいは、JC08モードで測定する。実際に車を走行されるのではなく、試験場のシャシダイナモメータ(ローラー)に車を載せて、タイヤを回転させて燃費を測定する。

しかし、実際に走行しないので、走行時の燃費とは異なる。そのため走行抵抗値を利用して、実際の走行燃費に近づける補正を行う。

三菱自動車のした不正は、この「走行抵抗値」を法令で定められた計測方法ではなく、別の計測方法で計測した数値を提出したと見られる。

走行抵抗値の計測方法

日本国内の「走行抵抗値」は惰行法で計測するが、米国の場合、高速惰行法を使用する。惰行法よりも高速惰行法の方が「走行抵抗値」が低くなる。したがって、国土交通省に高速惰行法の「走行抵抗値」を提出した方が、燃費がよくなる。

一部報道では、惰行法ではなく、高速惰行法の「走行抵抗値」の方が7%低い数字がでる。

三菱自の燃費不正は10~15%と発表されているので、単に惰行法ではなく、高速惰行法の「走行抵抗値」を提出しただけでは説明がつかない。

三菱自は、複数回の試験データの中央値を採用せず、一番いい数字を採用した可能性がある。このような操作をした結果、燃費が10~15%よくなるような不正をしたと考えられる。

まとめ

2015年11月に三菱のSUV「RVR」の開発部長が開発段階で燃費目標の達成状況を上司に報告せず、結果的に燃費目標を達成できなかったことから諭旨退職になっている。やはり、三菱の燃費不正問題は軽自動車だけではなく、もっと広がる可能性がある。

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