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尖閣で武力衝突、中国勝利のシナリオ

まず、通常の場合であれば、中国に1%の勝ち目もない。しかし、中国が周到に準備して奇襲をかけてくれば、数時間から数日間、一時的に尖閣を占領できる可能性がある。

海上自衛隊

日本の「そうりゅう型潜水艦」は水深700~900mまで潜航できる。一方、中国潜水艦は300mまでしか潜水できない。したがって、日本は、中国潜水艦から攻撃されることなく、一方的に攻撃できる。またイージス艦6隻あり、海上でも有利。

航空自衛隊

日本は早期警戒管制機(AWACS)E-767を4機保有しており、レーダー探知距離は850kmと言われている。しかも、F-15Jとデータリンクして、中国戦闘機をBVR(視界外射程)攻撃できるので、圧倒的に日本が有利。

中国が尖閣周辺に奇襲した場合

通常の場合であれば、中国の勝ち目は1%もない。しかし、尖閣局地戦を考えると、奇襲直後数時間は中国が航空優勢を取る可能性が高い。

尖閣列島の位置

尖閣列島は中国大陸から最短で330km、中国の空軍基地からは370km、那覇基地からは410kmと中国の方が近い。

さらに、呉基地からは約1,400km、横須賀基地から2,000km、浜松基地から1,800kmと本土から尖閣までは遠い。

中国軍の奇襲

那覇基地にはF-15Jが40機、E-2Cが4機しかない。中国はSu-27が75機、Su-30が73機、J-11とJ-11Bが200機、J-10が270機保有している。奇襲の場合、1回の出撃で40~50機ずつ、4回に分けて合計200機が波状攻撃を仕掛けてくると考えられる。

浜松のE-767が尖閣の監視範囲まで来るのは1時間後

浜松のE-767は4機しかないので完全24時間体制で監視することはできない。浜松からスクランブル発進しても尖閣から800kmの探知範囲に到達するには1時間はかかる。

この間、那覇基地の、自衛隊F-15J 40機とE-2C 4機しかなく、中国側が圧倒的に有利だ。那覇空港のE-2Cの探知距離は約480kmで、低空まで探知するなら尖閣から300kmの距離まで接近しないといけない。

中国空軍、マッパ4 射程400kmの空対空ミサイル配備か?

しかも、中国は早期警戒機を攻撃目標とする射程400km、マッハ4の空対空ミサイルPL-15を2015年に発射実験を行っている。PL-15でE-2Cが撃墜される可能性がある。

浜松のE-767が到着するまで、中国のSu-27、Su-30など50機とF-15Jの航空機同士の空中戦になる可能性が強い。そして、その場合、自衛隊に勝ち目はない。

潜水艦でも奇襲なら中国が有利か?

中国の潜水艦は75隻で、日本は17隻+2隻しかない。日本の潜水艦は尖閣近海には1~2隻しかいない。中国の潜水艦の30隻は旧型だが、一度に30隻で奇襲をかければ日本の潜水艦が魚雷を打ち尽くすと、それで日本の潜水艦は帰港するしかない。おそらく、中国の潜水艦の10隻は生存できるだろう。

また、中国が航空優勢をとっているので、日本はP-1、P-3C哨戒機を展開することもできない。呉の潜水艦基地から尖閣までは1,400kmなので潜水艦を出動させても2日はかかる。

奇襲数時間は中国が優勢?

奇襲直後、数時間は航空機、潜水艦とも中国が優勢に推移する。日本はE-767(AWACS)が到着して、やっと航空優勢を取れる。ただ、中国の射程400km空対空ミサイルPL-15でE-767が撃墜されると、中国側の有利が確定する可能性がある。

奇襲直後、中国は尖閣上陸か?

中国は奇襲と当時に尖閣に上陸し、地対空ミサイルを配備する。尖閣列島の魚釣島には標高363mの山があって、東西に稜線がある。したがって、島の北側に中国が地対空ミサイルを配備すると、日本は南の海上200kmから空地艦ミサイルを発射しても中国の上陸部隊を攻撃できるかどうかは疑問。

確実に中国の上陸部隊を攻撃するにはもっと接近する必要があるが、そうすると中国の地対空ミサイルで撃墜される可能性が高まる。

中国は射程400kmの地対空ミサイルS-400を導入か?

国はロシアの射程400kmの地対空ミサイルS-400を約30億ドル(約3,300億円)で購入し2017年1~3月に引き渡されるとされる。

中国沿岸から尖閣まで330kmなので、中国大陸内に設置するだけで、尖閣上空が中国のミサイルの射程に入る。また、S-400は車両発射型なので、尖閣に設置されれば、那覇基地まで中国の地対空ミサイルの射程にはいる。

まとめ

中国が尖閣に奇襲をかければ数時間は航空優勢、海上優勢を取れる。日本の早期警戒機E-2Cや早期警戒管制機E-767が中国の射程400kmの空対空ミサイルで撃墜されれば、中国は2~3日、航空優勢をとれる。また、呉の潜水艦が到着するまで2~3日かかる。

その2~3日間に、中国が尖閣列島(魚釣島)の北側に射程400kmの地対空ミサイルを200基設置すれば、自衛隊も簡単には奪還はできない。

日本が災害に見舞われたときや、ロシアと中国が事前に連携して、ロシアが領空侵犯などを同時に行うと、尖閣は中国の手に落ちる可能性が高い。

対策

航空戦力で中国は日本と互角以上の兵力をもつ。日本は早期警戒管制機E-767があるので、総合的に航空優勢をとれるにすぎない。そのE-767が浜松にあっては、那覇のF-15Jは対中国軍で不利になる。

したがって、E-767を那覇基地に配備すべき。潜水艦も尖閣周辺の常時5隻以上配備しないといけない。那覇基地から尖閣までは410kmなので、宮古島か石垣島に基地を作る必要がある。

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