国際情勢

ヒラリーが米大統領選で負ける3つの理由

2016年7月、米共和党の大統領候補にトランプ氏、民主党はヒラリー氏が指名された。世論調査ではヒラリー氏が逆転し優勢と報道された。しかし、この世論調査はイギリスが国民投票でEU離脱を選択し、混乱したことが影響したようだ。

イギリスも新首相が就任し政治的に落ち着いてきたことから、アメリカ人の心理も再びトランプ氏に傾く可能性は十分にある。個人的には6対4でトランプの勝利を予想する。それには3つの理由がある。

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米民主党の分裂

米民主党の大統領選挙予備選でヒラリー氏はサンダース陣営と激しく対立した。サンダース氏の支持層は白人を含む中流以下国民が多い。これは、共和党のトランプ氏の支持層を重なる。サンダース氏の支持者は、ヒラリー氏よりもトランプ氏に投票する可能性がある。

米民主党の幹部がヒラリー支持しても、それだけで、民主党有権者全員がヒラリー氏に投票するほど結束力や組織力はない。

共和党は挙党体制でトランプ氏を大統領にする

トランプ氏は共和党の大統領予備選に勝つために、過激な発言で共和党右派の勢力の支持を獲得した。今後は共和党左派を取り込む政策を打ち出すと思われる。

トランプ氏には「アメリカ第一主義」以外に特定の主義も政策もない。口八丁手八丁のセールスマンのように顧客(有権者)の興味を引くようなセールストークをしているだけだ。したがって、大統領予備選で取りこぼした共和党左派の支持を得るような発言をすると思われる。それは当初から計画された選挙戦略だ。

そして、大統領予備選で獲得した共和党右派と今後、獲得する共和党左派の両方の票をまとめることで少なくとも共和党員のかなりの票を獲得するはずだ。

共和党の一部、例えばブッシュ前大統領はトランプ氏を大統領候補に指名する共和党大会を欠席した。しかし、それは個々の政治家がそれぞれの支持者向けのアピールで欠席しただけで、本気でトランプ氏阻止に動く気配はない。したがって、共和党一部の離反はそれほど大きくはなく大勢に影響することはないと考えられる。

米国民はヒラリーに反発、または飽き飽きしている

1990年代からアメリカの大統領クリントン家(民主党)とブッシュ家(共和党)の戦いが続いた。アメリカ国民は、ヒラリー氏に新鮮味を感じることはなく、むしろ、時代が1990年代に逆戻りしたかのような古臭いイメージを持っている。

かつての大統領夫人(ファーストレディー)が大統領になることに、アメリカの中間層以下の国民は快く思っていない。

まとめ

アメリカ企業は中国に工場を作って中国人を低賃金で雇用しコスト削減を実現した。アメリカ企業は中国工場で生産した物をアメリカに逆輸入するだけで巨万の富を得ている。

一方、アメリカの中間層は、アメリカの工場閉鎖で雇用を失い、また、ヒスパニック系移民の増加で雇用環境はよくない。そういうアメリカの中間層はもはや、大企業やエリートだけが儲かる「民主主義」に失望している。そういう体制を作った共和党、民主党という2大政党にも失望している。

したがって、アメリカ国民は、アメリカの現状の体制を変化させる政治家を待ち望んでいる。それはオバマ大統領の「change」というスローガンに現れていた。しかし、オバマ大統領はアメリカ国民の「change」という期待に応えることはできなかった。

今回の大統領選挙では、トランプ氏とヒラリー氏のどちらが「change」に応えられるかが当選を決める要因になる。その意味で、「change」を期待できるのはトランプ氏しかいない。

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