国際情勢

稲田防衛大臣が靖国参拝すると、習近平氏は失脚か?

中国の現状

2016年8月6日から中国漁船230隻~400隻最大15隻の海警局船が尖閣接続水域に侵入し数日が経過した。

ここ2~3年は月に1回のペースで中国海警船が尖閣領海に侵入していた。しかし、コン内のようにこれだけ多くの漁船や海警船が数日にわたって尖閣周辺海域に留まることはなかった。中国で一体、何が起こっているのか?

習近平は失脚寸前

中国の国際的信用の失墜

仲裁裁判所で中国の南シナ海の海洋進出は法的正当性がないと断罪された。中国企業が出資するイギリスのピンクリーポイントC原発テリーザ・メイ英政権延期すると発表した。

アメリカのロサンゼルス~ラスベガス間の中国版新幹線建設も中断、インドネシアのジャカルタ~バンドン間の高速鉄道も着工できない。

最近、中国の国際的な失態が相次いでいる。

・中国国内の景気後退

中国国内の人件費高騰により、工場の流出が続いている。中国は安い人件費を武器に世界の工場と言われて経済成長してきたがそれも困難な状態になっている。

公共事業による景気対策も限界にきている。不動産も鬼城と言われるゴーストタウンばかりとなっている。さらに株式市場も低迷と中国は何をやってもうまくいかない状態だ。

・中国国内の権力闘争激化

中国は3大グループで権力闘争をしている。胡錦涛派(共青団)の李克強氏、福建華僑(客家 はっか)を地盤とする太子党の習近平主席、上海閥と太子党の江沢民派の3つだ。

習近平主席は、もともと江沢民の後ろ盾で主席になったが、主席就任後は江沢民と距離を置き、胡錦涛派と結託して、江沢民派を追い落とした。

その後、江沢民派という共通の敵を追い落とした習近平主席と胡錦涛派の李克強氏は次第に対立するようになった。今は、習近平は江沢民派残党と胡錦涛派の両方を敵に回している。主席就任以来最も政治的基盤がぜい弱な状態だ。

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習近平主席の父親も失脚していた

習近平主席の父親の「習仲勲」氏は中国共産党中央委員であったが1962年に失脚し職務を解任された。その後、1978年まで拘束されるなど迫害を受けた。

習近平主席は1953年生まれで幼少期に父の失脚、拘束を経験している。また自身も1969年から7年間、文化大革命で中国陝西省(せんせい省)に下放された。

したがって、習近平主席は、失脚することを恐れている。その失脚を避けるために、切羽詰まって、多数の漁船や海警船を尖閣に送り込んだ。

今回の漁船、海警船の尖閣接近の目的が、習近平主席の失脚を回避することなら、習近平主席が失脚する可能性がなくなるか、実際に失脚しない限り、簡単には解決しない

稲田大臣の靖国参拝で習近平氏が失脚する理由

習近平政権が弱体化している時に、日本では対中国強硬派の稲田朋美氏が防衛大臣に就任した。歴代の中国主席は日本の首相、主要閣僚の靖国神社参拝に反対し、押さえ込んできた。

もし、稲田大臣が靖国神社に参拝すれば、習近平首相は日本の閣僚も押さえ込めない弱い主席ということになる。

これは、習近平主席と対立する胡錦涛派、江沢民派にすれば、習近平を引きずり下ろす絶好のチャンスだ。

中国国民は靖国参拝を何とも思っていない

中国国民にとって、日本の閣僚が靖国神社に参拝するかどうかは何の興味もない。しかし、中国首脳にとっては、日本との力関係を確認するメルクマール(基準)になっている。

つまり、中国主席の言うことを日本の閣僚が聞くかどうかの問題になっている。

もし軍事衝突すれば?

軍事的には中国の海軍力は弱い。日中間で、大規模な武力衝突に突入すれば、中国空軍はSu-27など第4世代戦闘機を700機以上保有してるので開戦1~2時間は有利に展開できる。自衛隊の第4世代戦闘機はF-15とF-2の合計280機しかないし、那覇基地には第9航空団のF-15が40機しか配備されてない。

しかし、日本の航空自衛隊はレーダー探知距離800kmという世界最高性能の早期警戒管制機E-767を保有している。このE-767は普段は浜松基地に配備されているが、那覇空港に1時間30分で到着する。那覇基地に到着すれば、E-767の支援を受けた空自のF-15Jが中国のSu-27戦闘機を空対空ミサイルで撃墜でき、徐々に日本が優勢となる

海上戦では、日本のそうりゅう型潜水艦5隻が尖閣に展開し、1隻当たり22発の89式魚雷、合計110発で中国艦船を開戦2時間で70~90隻撃沈できる。しかし、中国艦船が200隻以上の飽和攻撃をしかけてくると「そうりゅう型潜水艦」5隻が魚雷を打ち尽くせば、本土の基地に帰港しなけれならない。

海自の呉基地、横須賀基地から第2次攻撃のため潜水艦が出航し尖閣に到着するには2日かかる。尖閣に海自潜水艦が到着すれば、第2次攻撃でさらに中国艦艇70~90隻を撃沈できる。この時点で中国の空軍、海軍は壊滅する。

つまり、中国と日本の軍事衝突になれば、中国空軍は4時間で壊滅中国海軍は2日で壊滅する。中国が軍艦を出さないのは中国海軍が弱いと自覚しているからだ。

まとめ

稲田防衛大臣の靖国参拝は、弱体化しつつある習近平政権の最後の止めになる可能性がある。

日本が防衛出動を発令すれば、中国軍は自衛隊と戦闘するか逃げるしかない。交戦すれば中国軍は2日で壊滅する逃げれば、国内的に習近平は失脚する

現在の尖閣の状況は一見、中国が優勢に攻めているようだが、実は日本の方が圧倒的に有利な状態だ。しかし、日本が有利な状態であっても、それを外交的、軍事的に使えないと不利になることがある。

稲田防衛大臣の選択肢は3つ

1 8月15日靖国参拝

2 8月12~14日に前倒し靖国参拝

3 靖国参拝見送り

稲田大臣がどういう選択をするかどうかはわからないが、米国への外交的配慮から、8月15日の参拝はないと考えられる。それ以外に軍事的に気になる点がある。

それは、稲田防衛大臣が現時点でできる軍事的作戦は、E-767(AWACS 早期警戒管制機)を那覇基地に移動させることだが、そういう情報は報道されていない。E-767が那覇基地に派遣されていないなら、稲田大臣がE-767を那覇基地に派遣しない理由は何だろうか?

稲田大臣に軍事的知識がないのか?あるいは、E-767の800kmという圧倒的なレーダー探知能力が中国を刺激していると考えているかのどちらかだ。後者ならば、靖国神社参拝見送りの公算が強い

実際には、制服組自衛官の判断でE-767は浜松基地から離陸し那覇基地上空で警戒監視任務にあったっていると考えられる。したがって、軍事的に致命的問題はない

しかし、浜松基地から那覇空域まで行って警戒監視するのと、那覇基地から離陸するのでは那覇基地の方が有利なのは間違いない。なぜ稲田防衛大臣は少しでも有利な作戦をとらないのだろうか?その点が気になる。少なくとも尖閣を絶対に死守するという気持ちは日本国民に伝わってこない。

失脚直前の捨て身の習近平主席と防衛大臣に就任したばかりで安全運転したい稲田防衛大臣との対比が見て取れる。

イギリスのテリーザ・メイ首相は、首相就任早々に「きれいごとは言わない核兵器を使用する。それが核保有国首相の責任だ」と言い放った。稲田防衛大臣の去就が注目される。

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