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翁長沖縄県、辺野古訴訟で敗訴、巨額損害賠償の可能性も

最高裁は、「沖縄県が普天間飛行場の辺野古移設に関わる埋め立て承認を取り消したこと」を違法とし、沖縄県の敗訴が確定した。

話はこれだけでは終わらない。今後、国が沖縄県に対して損害賠償請求訴訟を起こす可能性がある。

損害賠償の内容

2013年、仲井真前沖縄県知事が、国の辺野古埋め立て申請を承認した。

2015年、翁長沖縄県知事が、前知事の「埋め立て承認」を取り消した。

この結果、国は辺野古埋め立て工事を中断せざる得ない状態になった。工事期間延長により、建設機械リース料や人件費などが余計にかかり損害が発生した。

産経新聞(2016.10.14)より引用

国は訴訟の中で埋め立て工事のために1293億円分の契約を交わし、うち約577億円を支払ったことを明らかにした。承認取り消しで「577億円は無駄金となり、国民がその負担を背負う」とも主張した。

 

国は沖縄県に対して577億円の損害賠償請求訴訟をする可能性があるのだ。

沖縄県の今後の対応

沖縄県の翁長知事は、2016年12月26日に、最高裁判決に従い「埋め立て承認の取消」を撤回し、2016年12月27日に国は辺野古の埋め立て工事を再開した。

しかし、翁長知事は、今後も国による埋め立て工事に対して、知事権限で抵抗すると表明している。その手段は、埋め立て予定海域のサンゴ礁移植、海底の岩礁破砕、設計変更などに関して知事権限を行使すると表明している。

国は最高裁で勝訴したが、翁長知事が今後も埋め立て工事に関して、抵抗すると予想されるので、沖縄県に対して損害賠償請求訴訟を起こす可能性がある。

沖縄県が敗訴した場合、翁長知事

国が沖縄県に対して損害賠償請求訴訟を提訴し沖縄県が敗訴した場合、国家賠償法1条により、沖縄県が翁長知事に「求償権」を請求する可能性がある。

国家賠償法1条

「国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。」

2項 「前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。」

つまり、翁長知事の埋め立て承認取り消しの結果、沖縄県が国に対して損害賠償金を支払うことになれば、沖縄県はその賠償金を当事者の公務員(翁長知事)に対して請求できるのだ。

住民訴訟

沖縄県が翁長知事に求償権を請求しない場合、住民訴訟という手段がある。沖縄県が翁長知事に対して損害賠償金の支払いを請求するよう住民が裁判をすることができるのだ。

住民監査請求

地方自治法242条で、知事や職員の違法または不当な財務会計がある場合は、県民1人でも監査員に監査を請求できる。

求償権が認められた例

東京都国立市は国立マンション訴訟で建設業者に3,123万円を賠償した。国立市は当時の市長に対して求償権を行使し提訴、東京高裁は当時の市長に対して3,120万円を国立市に賠償すべきという判決を下した。

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