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トランプ政権の保護貿易主義=円高ではない

トランプ政権の保護主義

トランプ米大統領は「日本から自動車が年間数十万台もアメリカに輸出されているが、アメリカから日本への自動車輸出は皆無である」と日本を批判した。

マーケットでは、アメリカが自国の自動車メーカーを保護するために、ドル安誘導をするのではないかと懸念していて、ドルが下落している。

しかし、「トランプ政権の保護主義=円高は間違い」だ。

 

クリントン政権の円高誘導との違い

1993年クリントン氏が米大統領が就任すると、円高政策をとり、日本の輸出産業を弱体化させた。このことから、トランプ政権の保護貿易主義=円高という発想が生まれるのは当然だろう。

しかし、1990年代と2017年では世界経済環境が大きく違う。1990年代は中国はまだ工業化されていない状態で、日本が世界の工場であった。

1990年代の円高で、日本企業は中国や東南アジアに工場を建設し、日本の工場は減少し、日本の輸出産業は空洞化していった。

米クリントン政権と中国の江沢民政権は結託し、円高により、日本の工場の海外移転を推進した。その結果、日本の技術は東南アジア経由や、中国の工場から中国企業への合法、非合法的に移転した。

しかし、2017年現在、日本の工場はすでに多くが海外移転しており、円高政策をとったとしても、日本の輸出産業が弱体化することはない。

ドル安でアメリカの資金が流出?

ドル安政策をとるなら、アメリカの資金がアジアなどに向かうと考えられる。アジア地域が一段と成長し、逆にアメリカは投資資金が減少し、経済は弱体化する可能性がある。

しかも、すでにアメリカの工場労働者の生活は苦しくなっているのに、輸入物価上昇によりさらに困窮する。

つまり、ドル安はトランプ大統領の支持者層の生活を厳しくし、トランプ大統領は支持率を失う可能性がある。

まとめ

トランプ大統領が保護貿易主義をとっても、極端なドル安政策をとる可能性は低い。ドル円でいえば120円程度であれば、十分許容範囲内と考えられる。

この記事は2017年1月24日に書いたが、2017年1月30日に東洋経済 「トランプ大統領=円高継続」は正しくない の記事がアップされた。

 


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