国際情勢

ステルス戦闘機F-35B、米韓合同軍事演習に初参戦か?2017年3月

米韓合同軍事演習

写真は沖縄 嘉手納基地

米韓合同軍事演習は毎年3月~4月に朝鮮半島で実施される実戦さながらの大規模な軍事演習で1ヵ月~2ヵ月続く。

2017年の合同演習は、3月1日から4月下旬までの予定で、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験、金正男氏死亡を受け、韓国軍29万人、米軍1万5000人の史上最大規模となる予定だ。

昨年の米韓合同軍事演習では、原子力空母、イージス艦、原子力潜水艦、ステスル爆撃機、ステルス戦闘機F-22が参加している。

今回は原子力空母カールビンソンやステルス戦闘機F-35Bの参加が予想される。

2017年2月現在、米軍ステルス戦闘機F-35Bは沖縄の普天間飛行場、嘉手納基地で訓練を実施しており、今後、韓国の鳥山基地に派遣され米韓合同軍事演習に参加すると思われる。

また、米軍は戦略爆撃機B1をグアムのアンダーセン空軍基地に配備しており、米韓訓練に参加する可能性もある。
スポンサーリンク



 

「キー・リゾルブ」と「フォール・イーグル」

米韓合同軍事演習は、大きく2つに分かれる。

キー・リゾルブ(2017年3月13日から) 米韓軍の指揮命令系統を確認する図上訓練
フォール・イーグル(2017年3月1日から) 野外の実戦訓練

2017年の「キー・リゾルブ」では、北朝鮮の核ミサイル発射の兆候に対する先制攻撃を図上演習し、「フォール・イーグル」では、米韓両軍の上陸訓練が実施すると思われる。

 

北朝鮮領空も飛行か?

この米韓軍事演習では、「作戦計画5030」(OPLAN 5030)が含まれる。

この作戦計画5030は、「北朝鮮心理攪乱作戦」と呼ばれるもので、北朝鮮の平壌上空を米軍のステルス戦闘機で飛行するものだ。

アメリカ軍はステルス爆撃機B-2を保有しており、地下50mまで破壊できる地中貫通弾「バンカーバスター」GBU-28を8基搭載できる。

さらに、ステルス戦闘機F-22や今回初めて参加するF-35Bも北朝鮮の平壌上空を飛行する可能性がある。

 

4D作戦

4Dとは、「北朝鮮の核・ミサイル」を「探知」→「攪乱」→「破壊」→「防衛」する作戦のことで、今回は、THAAD(高高度防衛ミサイル)の配備を仮定した指揮演習も実施される予定だ。

Detect 北朝鮮の核・ミサイルの探知 偵察衛星・無人偵察機
Disrupt 攪乱 ステルス戦闘機F-22・F-35B
Destroy 破壊 先制攻撃・B-2爆撃機
Defense 防衛 THAAD・ミサイル防衛

 

北朝鮮の動き

3月の米韓合同軍事演習は、すぐに実戦に移行できるくらいの規模だ。そのため、北朝鮮の金正恩党委員長は、米韓合同軍事演習の期間、約1ヵ月以上、地下50mの防空壕で生活していると言われる。

2017年2月の北朝鮮の弾道ミサイル発射実験は、3月の米韓合同軍事演習をけん制する意味もあったと思われる。

 

トランプ大統領は北朝鮮を空爆するのか?

北朝鮮の弾道ミサイルは、THAAD(陸上配備型高高度迎撃ミサイル)やSM-3ブロック2A(イージス艦発射迎撃ミサイル)で迎撃でき、その開発実戦配備の目途がたっている。

また、北朝鮮は米国本土を核攻撃できるICBMの開発までは成功していないので、2017年3月の米韓合同軍事演習で、米軍が北朝鮮を空爆する可能性は低い。

しかし、F-35Bステルス戦闘機が演習に参加する予定で、米軍の戦力はかなり強化され、数日間という短期間で北朝鮮の脅威を除去できる状態になる。

もし、北朝鮮が弾道ミサイル発射の動きをした場合、アメリカ軍は北朝鮮を躊躇なく空爆するだろう。

北朝鮮の動き次第では、アメリカ軍の空爆もありえる緊迫した事態になっている。

1973年の戦争権限法により、アメリカの大統領は、大統領の判断だけで戦争を開始することができる。ただし、60日以内の議会の承認が必要で、議会で承認させない場合、30日以内に徹底を開始しなければならない。

言い換えれば、トランプ大統領だけの判断で最大90日間、北朝鮮と戦争ができるのだ。トランプ大統領が「北朝鮮を攻撃しろ」と命令すれば、それだけで北朝鮮との戦争が2017年3月にも始まることになる。

-国際情勢