科学

なぜ、有人月面探査がアポロ計画以降実施されないのか?

1969年7月20日、アメリカのアポロ11号が人類史上初めて有人月面着陸に成功した。最終的にアポロ計画では、1969年から1972年までに6回、有人月面着陸に成功した。

しかし、1972年以降、有人月面着陸は実施されていない。なぜなのか?

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多額の開発費

アポロ計画の総費用は当時の200億ドルから250億ドルとされる。当時の為替レートは1ドル=360円で、単純計算すると、7兆2000億円から9兆円となる。

物価も考慮すると現在の10兆円~15兆円相当とも言われる。

 

少ない成果

有人月面着陸は米ソ冷戦時代に、両国の技術力を誇示するために実施された面がある。月面に人類を送り込むことが目的になっていた。

アメリカが先に有人月面着陸したことにより、旧ソ連は、有人月面着陸の意味を失った。

月面の土、石も採取したが、現在の貨幣価値で10兆円~15兆円もかけて実施する意味はない。

 

有人宇宙基地の建設

1988年から地上400kmの宇宙空間に「国際宇宙ステーション」を建設する計画が始まり、2011年に完成した。

短期間の月面探査よりも、長期間滞在できる「宇宙ステーション」に開発の方向が変化した。

 

無人月面探査

月面探査は有人である必要はなく、無人探査機を月に送り込むことが主流になった。

 

日本の月面探査

  • 1990年 探査機「ひてん」が月周回軌道に到達
  • 2009年 探査機「かぐや」(SELENE)が月周回軌道で1年8ヵ月観測した後、意図的に月面に衝突
  • 2019年頃 SELENE-2計画で、無人探査機「SLIM」を月面に着陸させる
  • 2030年頃 日本人宇宙飛行士により月面探査する計画がある

 

無人探査機「SLIM」(日本)

「SLIM」とは「Smart Lander for Investigating Moon」の略で、将来の月や火星探査のために必要な着陸技術などを研究、実証する小型無人探査機。

単に月面に無人探査機を送り込むのだけではなく、月面基地建設、さらには月面基地からの有人火星探査も視野にいれた長期間の宇宙開発の最初の一段階の計画。

 

日本の火星探査

1998年 M-Vロケットにより「PLANET-B」計画の無人火星探査機「のぞみ」が打ち上げられた。

燃料バブルの不具合によりスイングバイに失敗、5年遅れで火星を目指したが、最終的に火星から1,000kmを通過し火星周回軌道投入に失敗した。

現在、新たな「火星探査計画(MELOS-1)」が計画されており、2020年に打ち上げ、2021年に火星着陸を目指すとも言われる。



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